メンタルの悩みや発達特性などを抱えた人向けの友達募集掲示板「TSUNAMENTAL」を運営しています。
サイトを運営していると、「友達がほしい」という同じ言葉の中にも、かなり違った意味があることに気づきます。
自分自身もネットで人と関わってきて、距離感を間違えたり、相手に合わせすぎたり、話さなくてもいいことまで話してしまったりしました。
今でも失敗します。
だからこの記事は、「こうすれば人間関係はうまくいく」という話ではありません。自分もいまだに試行錯誤している側から、ネットで人と付き合うときに意識していることを書いてみます。
同じ「友達がほしい」でも、求めているものは違う
ネットで友達を探している人には、さまざまな背景があります。
うつ病、不安障害、双極性障害、統合失調症、PTSDなどの精神疾患を抱えている人。
ADHDやASDなどの発達特性を持つ人。
ひきこもり状態にある人、仕事をしている人、していない人。
診断を受けていなくても、生きづらさや孤独を感じて誰かと話したい人もいます。
病名が同じだからといって、似た人間関係を作るわけではありません。
毎日話したい人もいれば、週に一度くらいがちょうどいい人もいる。
文字だけで話したい人もいれば、通話したい人もいる。
一人の人と深く付き合いたい人もいれば、何人かとゆるくつながっていたい人もいます。
同じ「友達募集」という言葉でも、その中身はかなり違う。
精神疾患や発達特性があるから、特定の付き合い方になるわけでもありません。
突然返信をやめること、他人の写真を見せること、相手の境界線を無視すること。そういった行動を病名だけで説明することもできません。
人は病名だけでできているわけではないからです。
まずは自分の交友スタイルを知っておく
相手との相性を見る前に、自分がどんな付き合い方なら無理なく続けられるのかを知っておくことも大事だと思っています。
たとえば、本当は週に二、三回くらい話せれば十分なのに、相手から「毎日話そう」と言われて毎日付き合う。
本当は通話があまり得意ではないのに、相手に合わせて何時間も話す。
最初はできます。
むしろ仲良くなりたい時期なら、それが楽しいこともあるでしょう。
ただ、それを何か月も続けられるかは別の話です。
人間関係は短距離走ではなく、長く続けるならペース配分が必要です。
最初に全力疾走すると、後から息切れする。
自分はどのくらいの頻度なら楽なのか。
文字と通話のどちらが好きなのか。
一人と深く付き合いたいのか、何人かとゆるくつながっていたいのか。
そこをある程度分かっていると、相手のペースにそのまま引っ張られにくくなるように思います。
自己開示と信頼は少しずつ
ネットで友達を作るとき、自分の情報をどこまで話すかは自分で決められます。
本名
住所
最寄り駅
勤務先
収入
家族
病院
服薬
全部教える必要はありません。
「聞かれたから答えなくてはいけない」というものでもない。
ネットの距離感は、家の玄関に少し似ています。
仲良くなった人だからといって、最初から全部の部屋に入れておく必要はありません。
最初は玄関まで。
もう少し信頼できたらリビングまで。
それでも入ってほしくない部屋には鍵をかけておく。
そういうふうに分けてみる。
とはいえ、実際のコミュニケーションには勢いがあります。
話が盛り上がって、ついつい自分のことを話しすぎることもある。
自分もあります。
だから事前に「ここまでは話す」「ここから先は話さない」という、自分なりの線引きを決めておくと少し楽です。
それでもたまにやらかすんですけど・・・。
信頼についても、一気に100まで上げる必要はないと思っています。
最初は10
少し話して20
何度かやり取りして30
そんなふうに、少しずつ上げていく。
約束を守る。
嫌だと言ったことを繰り返さない。
こちらの話を勝手に他人へ伝えない。
時間が経つ中で、そういうものを少しずつ見ていく。
信頼は、言葉より行動の積み重ねで作られるものだと思います。
その信頼の度合いを見ながら、「この人にはここまで話しても大丈夫そうだ」と自己開示の範囲を広げていく。
最初から全部か、何も話さないかの二択にする必要はないですよね。
相手を理解することと、自分を我慢させることは違う
「相手もつらいのだから」
「病気があるから仕方ない」
「自分が我慢すれば済む」
そんなふうに思ってしまうことがあります。
相手の事情を想像することは大切です。
ただ、それを理由に自分を犠牲にし続ける必要はありません。
相手に事情があることと、その人の言動を自分が受け入れ続けることは別の問題。
理解はできる。
それでも距離を置く。
この二つは両立します。
「相手には事情がある。だから自分は全部我慢する」という一本の道しかないわけではありません。
相手を思いやることと、自分の境界線を捨てることは別です。
相手のことを理解しようとしながら、「自分はここまで」と決める。
そのくらいでいいと思っています。
合わない人がいるのは普通
人間関係では、「良い人か、悪い人か」で考えたくなることがあります。
けれど、単純に相性が合わないこともあります。
ラジオの周波数が違うようなものです。
どちらもちゃんと放送しているのに、周波数が合わなければ音はきれいに聞こえない。
どちらかが壊れているわけではない。
無理に周波数を合わせ続けるより、自分と近い距離感の人を探した方が楽なこともあります。
ただ、その「合う人」がどこにいるかは分かりません。
特に、自分たちのように少数派の立場にいる人にとっては、近くにいるとは限らない。
日本にいるかもしれないし、海外にいるかもしれない。
たまたま入ったDiscordサーバーにいるかもしれないし、何年も使っていたサービスで突然出会うかもしれない。
そんなことを時々思います。
TSUNAMENTALでは、いろいろな方法で人を探せます
TSUNAMENTALは、メンタルの悩みや発達特性などを抱えた人が、友達や話し相手を探せる掲示板として運営しています。
うつ病、不安障害、双極性障害、統合失調症、ADHD、ASDなど、自分の状況や特性に近い人を探すこともできます。
ただ、病名だけで相手を選ぶ必要はありません。
年代や地域、趣味、募集内容などを見ながら、「この人とは話してみたい」と思える相手を探してもらえればと思います。
連絡方法も一つではありません。
Discordで話したい人
LINEを使いたい人
メールでゆっくり文章をやり取りしたい人
文字中心で関係を作りたい人もいるでしょう。
最初から外部の連絡先を教えるのが不安なら、コメント機能を使って少し話してから連絡先を伝える方法もあります。
投稿者側が、コメントしてくれた人の中から選んで連絡先を公開することもできます。
「みんなDiscordを使っているから、自分もDiscordにしなければ」と思う必要はありません。
メールの方が落ち着いて話せるなら、メールでいい。
文字だけが楽なら、文字だけでいい。
自分に合う人がどこにいるかは分からない
自分に合う相手が、どこにいるのかは分かりません。
同じ病名の人とも限らない
同じ年代とも限らない
同じ地域とも限らない
日本にいるとも限らない
友達を探すとき、条件が必要なこともあります。
一方で、最初から条件を狭く決めすぎると、本来なら話が合ったかもしれない人まで見えなくなることもあるように思うんです。
だから、自分にとって何が本当に大切なのかを少しずつ知っていく。
病名なのか
年齢なのか
趣味なのか
返信のペースなのか
話したときの安心感なのか
実際に人と関わってみないと分からないことも多いと思っています。
無理なく話せる相手と、自分のペースで少しずつ関係を作っていく。
TSUNAMENTALも、そんな出会いのきっかけになる場所でありたいと思っています。