音楽をもっと深く楽しむ方法。聴くだけじゃない遊び方
こんにちは。
TSUNAMENTALの管理人です。
メンタルの調子を崩すと、以前よりひとりで過ごす時間が長くなることがあります。
人と会う予定を入れるのがしんどくなったり、外へ出る元気がなかったり、誰かと話すこと自体に疲れてしまったり。
そうして家でひとりで過ごす時間が増えていく。
そんなとき、「ひとりで何をして過ごせばいいんだろう」と感じることもあると思います。
音楽は、そういうひとり時間と相性のいいもののひとつです。
元気がない日は、ただ流しておくだけでもいい。
少し興味が出てきたら、好きな曲を掘る。
もう少し動けそうなら、レコードを探したり、楽器を触ったり、音を作ってみたりする。
その日の調子に合わせて、関わり方を変えられます。
しかも音楽の面白さは、「聴く」だけでは終わりません。
ひとつの曲からアーティストを調べたり、ジャンルを掘ったり、レコードを集めたり、楽器を触ったり、自分で音を作ったり。
少しずつ興味を広げていくと、かなり深い遊びになります。
この記事では、家でひとりで過ごす時間が長くなった人にも向けて、音楽を「ただ聴く」ところから、もう少し深く楽しんでいく方法を紹介します。
調子が悪い日は、ただ聴くだけでもいい
メンタルの調子が悪い日は、何かを始めること自体がしんどいことがあります。
本を読むには文章を追わなければならない。
ゲームには判断が必要です。
絵を描いたり、何かを作ったりするには手を動かさなければならない。
その点、音楽は少し違います。
再生する。
それだけでも成立します。
好きな曲を流す。
昔よく聴いていた曲を聴き返す。
同じ曲を何度も聴く。
一枚のアルバムを繰り返す。
それでもいい。
もちろん、本当に調子が悪い日は音楽すらうるさく感じることもあります。
そんな日は無理に聴く必要はありません。
でも、「何かしたいけれど、何かをするほどの元気はない」という日には、音楽くらいの距離感がちょうどいいことがあります。
一枚のアルバムを最初から最後まで聴いてみる
今はプレイリストやおすすめ機能で、一曲ずつ音楽を聴くことが多くなりました。
それはとても便利です。
ただ、たまには一枚のアルバムを最初から最後まで聴いてみるのも面白いです。
曲順にも意味があったりします。
静かな曲のあとに激しい曲が来る。
前の曲の余韻を残したまま次の曲が始まる。
最後の一曲まで聴いて、アルバム全体の印象が残る。
映画を一本見るように、一枚の音楽を最初から最後まで聴く。
そういう時間です。
メンタルの調子を崩して家にいる時間が長くなると、スマホを見る時間も増えやすいと思います。
SNS。
ニュース。
動画。
誰かの投稿。
短い情報が次々と入ってくる。
そんな中で、30分や1時間くらい、ひとつのアルバムだけに向き合う。
何か特別な効果があると言いたいわけではありません。
ただ、次々に流れてくる情報から少し離れる時間にはなります。
気に入った曲から「掘る」
少し元気がある日は、好きな曲の周辺を調べてみるのも楽しいです。
たとえば、
そのアーティストの他の曲を聴く
過去のアルバムを聴く
影響を受けたアーティストを調べる
同じレーベルの作品を探す
作詞・作曲・プロデュースした人を調べる
同じジャンルのアーティストを探す
関連するサブジャンルを調べる
その音楽が生まれた時代や地域を調べる
ひとつの曲から、どんどん違う場所へつながっていきます。
最初は一人のアーティストを調べていただけなのに、気づいたら何十年も前の音楽を聴いていたり、違う国の音楽へたどり着いたりする。
誰かと会わなくても、部屋の中から世界を広げられる。
これは、ひとりで過ごす時間が長いときには結構大きなことだと思っています。
ジャンルを辿ってみる
「この曲、なんか好きだな」と思ったら、その音楽がどういうジャンルに属しているのか調べてみるのも面白いです。
ロック。
ヒップホップ。
ハウス。
テクノ。
そこからさらに、
ダブテクノ。
ディープハウス。
ブーンバップ。
アンビエント。
シューゲイザー。
というように、どんどん細かく分かれていきます。
ジャンルを正確に覚える必要はありません。
でも、「自分はこういう音が好きなんだ」と分かると、新しい音楽を探しやすくなります。
おすすめ機能が出してくる曲を受け取るだけではなく、自分から辿っていく。
それだけでも、音楽との関わり方が少し能動的になります。
SoundCloudやBandcampを漁る
SpotifyやYouTubeだけでも十分にたくさんの音楽があります。
でも、さらに掘りたいときはSoundCloudやBandcampを眺めるのも楽しいです。
まだ広く知られていないアーティストや、小さなレーベルの作品が見つかることがあります。
再生数が少なくても、自分にはすごく刺さる曲がある。
そういうものを見つけるとうれしいものです。
検索結果やランキングで一番上に出てきたものではなく、自分で探して見つけた感じがある。
中古レコード店で知らない一枚を掘り当てるのと、少し似ています。
インタビューや制作背景を読む
音楽そのものだけでなく、その周りにある情報を読むのも面白いです。
インタビュー。
アルバムの解説。
制作に使った機材。
影響を受けた音楽。
その作品が作られた時代や場所。
そういうものを知ってから同じ曲を聴くと、それまでとは少し違って聞こえることがあります。
ただ鳴っていた音に背景が見えてくる。
音楽から歴史や文化、デザイン、技術へ興味が広がることもあります。
ひとりでいる時間でも、興味の向く先が少しずつ増えていく。
音楽には、そういう広がりがあります。
レコードを聴く時間そのものを楽しむ
今はスマホを開けば、次から次へと情報が流れてきます。
通知。
SNS。
動画。
ニュース。
そして音楽も、タップひとつですぐ再生できます。
便利な反面、ずっと何かを選び続け、受け取り続けているように感じることもあります。
そんなとき、レコードを聴く時間は少し違います。
棚から一枚選ぶ。
ジャケットから盤を取り出す。
ターンテーブルに置く。
針を落とす。
片面が終わったら裏返す。
ひとつひとつに所作があります。
少し大げさに言えば、茶道のような感じがあります。
お茶を飲むだけなら、ペットボトルを開ければすぐです。
それでも茶道には、お茶を飲むまでの一つひとつの動作があります。
レコードも、それに少し似ています。
音楽を聴くだけならスマホで一瞬です。
でも、あえて盤を選び、取り出し、置き、針を落とす。
その一連の動作も含めて、音楽を聴く時間になる。
「今日はこの一枚を聴く」
と決めて、ジャケットを眺めながら聴く。
効率だけを考えれば、かなり面倒です。
でも、日々大量の情報に触れているからこそ、こういう効率の悪い時間も悪くないと思います。
レコードのよさは、音質だけではありません。
音楽を聴くまでの時間まで含めて、ひとつの体験になるところにもあるのだと思います。
CDやカセットにも違う楽しさがある
物として音楽を持つ楽しさは、レコードだけではありません。
CD。
カセットテープ。
それぞれに違う面白さがあります。
CDならブックレットを読む。
歌詞を見る。
ジャケットを見る。
棚に並べる。
カセットテープなら、小さな物体としてのかわいさもあります。
デジタルと比べれば少しざらついて聞こえることもあります。
必ずしも高音質ではありません。
でも、その少し不完全な感じが心地よく聞こえることもあります。
音質の良し悪しだけではなく、
「どういう形で音楽と付き合うか」
まで含めて楽しめます。
ジャケットやデザインを見る
音楽は耳だけで楽しむものでもありません。
アルバムジャケット。
CDのブックレット。
レコードのラベル。
ライブのフライヤー。
ポスター。
音楽の周りには、グラフィックデザインがたくさんあります。
好きなレーベルの作品を並べてみると、ジャケットに共通する雰囲気があったりします。
年代によってデザインの流行が違うこともあります。
音楽からデザインへ興味が広がることもある。
逆に、ジャケットが気になって聴いてみたら、音も好きだった。
そんな入口でもいい。
ひとつの趣味から別の興味へ広がっていくと、ひとりの時間も少しずつ豊かになっていきます。
少し元気が出たら、楽器を触ってみる
音楽を聴いていると、自分でも音を出してみたくなることがあります。
ギター。
ピアノ。
ベース。
打楽器。
民族楽器。
なんでもいい。
ここで「ちゃんと練習しなければ」と考えなくてもいいと思っています。
コードをひとつ鳴らす。
鍵盤を適当に押す。
弦を鳴らす。
それだけでも音は出ます。
曲を最後まで弾けなくてもいい。
人に聴かせなくてもいい。
上達しなくてもいい。
楽器は、演奏を完成させるためだけのものではありません。
音を鳴らして遊ぶ道具として触ってもいい。
コードなんて難しかったら、適当にピロピロやるだけでも楽しいです。
エフェクターで音そのものを遊ぶ
楽器にエフェクターをつなぐと、さらに遊べます。
たとえばディレイ。
音を鳴らすと、少し遅れて同じ音が返ってくる。
やまびこのような効果です。
リバーブなら、狭い部屋で鳴らした音を、大きなホールのように響かせられる。
ディストーションなら音を歪ませられる。
楽器を上手く弾けなくても、ひとつの音を鳴らして変化を聴いているだけで面白い。
音楽というより、「音そのもの」で遊ぶ感じです。
何かを完成させなくても成立する。
このくらいの気軽さは、調子に波があるときにも相性がいいと思います。
スマホやパソコンで音を作ってみる
楽器がなくても、今はスマホやパソコンで音を作れます。
音楽制作アプリやDAWを使えば、
ドラムを並べる。
ベースを入れる。
同じフレーズを繰り返す。
音を加工する。
いろいろできます。
いきなり一曲完成させようとすると難しく感じます。
だから、8小節くらいのループだけ作る。
30秒だけ作る。
それでもいい。
保存して終わりでもいい。
翌日に聴いて、
「なんだこれ」
と思ってもいい。
誰かに聴かせる作品を作らなくても、音を並べたり変えたりしているだけで遊べます。
街の音を録ってみる
少し外に出られそうな日は、街の音を録ってみるのも面白いです。
電車。
雨。
信号機。
自転車。
ドア。
食器。
工事。
人の足音。
スマホで録るだけでもいい。
フィールドレコーディングと呼ぶほど立派なものでなくても大丈夫です。
ただ音を集める。
それだけです。
同じ場所でも、昼と夜では音が違います。
晴れの日と雨の日でも違う。
録音するつもりで歩いていると、普段なら気にしない音に気づくことがあります。
写真を撮ると風景の見え方が変わるように、録音をすると世界の聞こえ方が少し変わります。
家の中だけで完結していた趣味が、外へ出る理由にもなります。
趣味が外へ出るきっかけになることもある
メンタルの調子を崩すと、家から出る目的がなくなることもあります。
外出そのものを目的にすると、少し重く感じる。
そんなときでも、
レコードを見に行く。
楽器屋へ行く。
中古CDを探す。
街の音を録る。
ライブハウスの場所を見に行く。
という具体的な目的があると、少しだけ外へ出やすいことがあります。
「散歩しなきゃ」ではなく、
「ちょっとレコードを見に行こう」
くらいでいい。
趣味が外へ出るための口実になってくれることがあります。
音楽に詳しくならなくてもいい
音楽が好きになると、
「この名盤は知っていないと」
「このアーティストを知らないと」
「もっと詳しくならないと」
という気持ちが出てくることがあります。
でも、別に知らなくてもいい。
音楽の知識は試験ではありません。
ジャンルを間違えて覚えていたって、あとで知ればいい。
有名なアルバムが自分にはまったく刺さらなくてもいい。
好きなものだけ聴いてもいい。
詳しくなることと、楽しむことは別です。
面白いから調べる。
気になるから聴く。
結果として少し知識が増える。
それくらいでいいと思っています。
上達しなくても、作品を完成させなくてもいい
楽器や音楽制作を始めると、
上手くなりたい。
完成させたい。
誰かに聴いてもらいたい。
そういう気持ちが出ることがあります。
もちろん、それを楽しめるならいい。
でも、そこまで行かなくてもいい。
コードをひとつ鳴らして終わる。
ドラムのループだけ作る。
変な音を作って満足する。
それでもいい。
メンタルの調子には波があります。
昨日できたことが今日はできないこともある。
だからこそ、趣味まで「継続しなければ」「上達しなければ」と義務にしなくてもいいと思います。
できる日に、できるところまで。
そのくらいでいい。
ひとりでいる時間を、少しだけ豊かにする
メンタルの調子を崩して、ひとりで過ごす時間が増えることがあります。
それを必ずしも「充実させなければならない」とは思いません。
何もできない日はあります。
ただ寝ている日もあります。
それでもいい。
でも、少し何かをしてみたいと思えた日に、ひとりで楽しめるものがいくつかあると、選択肢になります。
音楽は、そのひとつです。
調子が悪い日は聴くだけ。
少し元気が出たら掘ってみる。
さらに余裕があれば、レコードを探したり、楽器を触ったり、音を作ったりする。
そして、ときにはそれが外へ出る理由にもなる。
その日の状態に合わせて距離を変えられるところが、音楽のいいところだと思っています。
情報から少し離れる時間としての音楽
今は、何もしなくても情報が入ってきます。
スマホを開けば通知がある。
SNSを開けば誰かの投稿が流れてくる。
動画を見れば次のおすすめが出てくる。
音楽さえ、次に聴くべき曲をサービスが提案してくれます。
便利です。
でも、たまにはそこから少し離れてみる。
スマホを伏せる。
一枚のレコードを選ぶ。
針を落とす。
片面が終わるまで聴く。
それだけの時間を作る。
音楽を聴くことそのものに意識を向ける。
音楽がメンタルの問題を解決してくれるわけではありません。
でも、ひとりで過ごす長い時間の中に、こういう静かな時間をひとつ持つことはできます。
音楽は「聴く」からどこまでも広げられる
最初は、一曲を聴くだけです。
そこから、
アーティストを調べる。
ジャンルを掘る。
レコードを集める。
ジャケットを見る。
楽器を触る。
音を作る。
街の音を録る。
ライブへ行く。
いろいろな方向へ広げられます。
全部やる必要はありません。
自分が面白いと思ったところだけでいい。
途中で飽きてもいい。
また聴くだけに戻ってもいい。
メンタルの調子を崩してひとりでいる時間が増えたとき、その時間をどう過ごすかに正解はありません。
でも、もし音楽が好きなら、一曲から少しずつ世界を広げてみるのもひとつの方法です。
情報や効率に追われることが多い日々の中で、音楽くらいは急がなくてもいい。
一曲を何度も聴く。
一枚のレコードをゆっくり聴く。
ひとつの音を延々と鳴らしてみる。
そんな時間も、悪くないと思います。
TSUNAMENTALについて
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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